不妊治療のこと〜上の子編〜

ご訪問ありがとうございます。
仙台市宮城野区幸町と泉区将監でヨガクラスを開催しています、インストラクターのHirokoです。
子連れでオッケーのママヨガをはじめ、女性のライフスタイルに合わせたヨガをご提案しています。


さて、今回は私の不妊治療体験について。
ベビ待ちヨガを開催するに至ったのは、やはり自分が不妊治療をしていたから。私にできることってなんだろう、私だからこそできることって?と考えたとき、赤ちゃんと出会うまでの道のりがあったからこそ今の私がある、心からそう思ったから。ありがたく、授かることができたけど、たとえそうじゃなくても、不妊治療は私に多くの学びをくれました。


私は4歳の息子と1歳の娘がいます。(2019年現在)
今回は息子のときのお話。

結婚前から多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されていました。ピル治療で周期を整え、いざ妊娠したいときピルをやめて自然に排卵が起こるといいね、という治療でした。結婚して子供がほしいと思ったとき、ピルをやめましたが、うまくいきませんでした。
仙台に引っ越してきて、不妊治療専門医に行くことにし、最初はタイミング療法と排卵誘発剤の注射をすることに。なんと見事妊娠!嬉しくて嬉しくて小躍りしたいほどでした。
分娩する病院に移ってから最初の健診日、赤ちゃんに会える嬉しさで意気揚々と病院へ。先生が何度も何度も同じところをエコーで見ながら「心拍がないね」と。9週でした。「え?赤ちゃん死んでるってことですか!?」私は頭が真っ白になって、何度も先生に聞き返し、泣き崩れました。まさか自分が流産するなんて。今振り返ると、そんなことが起こる可能性すら考えてもいなかった。
旦那さんと私はまだ諦めきれず、生きてるかもしれない可能性にかけて、元の病院で診察してもらいましたが、結果は同じ。うっすらと袋が2つ。もしかしたら双子ちゃんだったかもね、と言われました。

後日、手術。私は流産のショックで毎日泣いていました。旦那さんは、元々物静かなタイプですが、泣いたりすることもなく、感情をあまり出さずにいたので少し心配でした。なので、手術の間に、私に手紙を書いて、とお願いしました。思っていることを書いてみて、と。感情があふれだすきっかけになればと、私の日記も渡しました。


手術は、あっという間でした。麻酔から覚めたとき、まだ手術台の上。

大きくもなっていないお腹、それでももう赤ちゃんがいないんだと思うと、わんわん泣きました。ほんの11週(手術したのは11週)という短い時間、正直お腹にいたときは実感が薄かったけれど、こうしていなくなってしまって気づいたのは、私はもうお母さんだったってこと。こんなにも悲しくてつらくて。こんな感情は初めてだった。

術後、旦那さんから手紙をもらいました。そこには、お父さんになった彼の喜びと、失った悲しみが綴られていて、少しでも感情を外に出してしまうと、なぜ自分たちだけ?と周りに対してイヤな感情しか湧いてこない気がしたそう。


すでに区役所でもらった母子手帳とマタニティーマーク。

マタニティーマークは勲章のようで、なんだか誇らしい気持ちだったけれど、今手元にあることがつらくてしかたがなくて、泣く泣く捨てました。


3ヶ月のお休みのあと、治療を開始。
手術後の私は、どうしたら妊娠しやすいのか、ネットで調べまくって、ヨガ以外にジムに通い始め、鍼灸に通い、食べ物飲み物も気を付けて、旦那さんはタバコをやめました。

とにかく妊娠したかった。

周りからは、焦らなくても・・・と言われたけれど、私たちはただ取り戻したい、そんな気持ちだった。でも、今思ったら焦ってたんだと思う・・・。

躍起になっていろいろ頑張っていたけれど、流産した悲しみは消えるわけもなく、頑張っている自分と、心の悲しみがバラバラで、不安定だった。


あるとき、ヨガクラスで「ヨガの時間は、今を生きる練習です」みたいなことを伝えている自分にはっ!!とした。

今の自分はどうだろう?「妊娠したい」その思いから、妊娠できなかったらどうしよう・・・と不安からいろんなことをやってみたり、過去の悲しみに心を支配されていて、全然今を生きてない!!今を楽しめないのに、楽しい未来ばかり欲しがってる。赤ちゃんがお空から見たら、今の私を選んでくれるかしら。そう思ったら、流産後に始めたいろいろを一気にやめました。(極端・・・・)


次の周期、息子がやってきてくれました。

安定期に入るまで、健診に行った待合室で順番がくるのを吐きそうな気持ちで待ちました。

フラッシュバックする流産のとき。不安がずっとつきまとって、どんなに振り払おうとしても難しかった。今度はマタニティーマークを捨てたくない。ずっとつけていたい。

6ヶ月すぎまでヨガクラスもやっていましたが、健診で切迫早産気味だと診断され、急遽入院。2週間ほど入院後、大きな病院に空きが出たので転院。自分で歩けるのに、規則だと言われ、救急隊員に担架に乗せられ、救急車で移動・・・。中では和やかな会話。複雑。

大きな病院では、退院してよしとのこと。無事予定日2日前に出産となりました。



不妊治療で一番役立ったこと。それはヨガの智慧でした。

「今を生きる」

それにどれだけ救われたか。

心と体がつながっていることを体験した出来事でもありました。

今、赤ちゃんを授かりたくて頑張っている人に、そのことを伝えたい!心から思います。


また流産を経験したことで、元々子供がどちらかというと苦手だった私に、母性のベースを作ってもらえた気がします。そしてね、流産したこと、その出来事は私たち親にとってはとてもつらい出来事だけど、赤ちゃん自身は命を全うしているんですって。決してお父さんとお母さんを悲しませるために命の長さを決めてきたわけではなく、純粋に私たちの笑顔を見たくて、幸せにしたくて、決めてきている赤ちゃんたち。

流産。「こんなつらい思いをするくらいなら、妊娠しなければよかった?」と聞かれたら、「NO!」妊娠してよかった。短い間でもその思いだけで赤ちゃんは幸せなのかもしれません。

だから、今起こっていること、今はつらい、苦しいと思うことかもしれないけれど、必ず意味がある。自分の人生には欠かせないエッセンスがそこにあるんだと思います。

だから、いろいろ頭の中がぐるぐる考えてもいい。それすらも必要な道のり。

ただ、時々「今を生きてるかな」と、自分のことを観察してみてください。そして、気づいたときに、今の「呼吸」に意識をおいてみてください。

ヨガで「今を生きる」練習をしていきませんか?

仙台ヨガ部

仙台市泉区にて、子連れOKママのためのハタヨガ、マタニティヨガ、ベビーヨガセラピー、ベビ待ちヨガ、子供と生きる女性のためのヨガをお伝えしています。